鉄骨住宅は今後建てられなくなる可能性がある?

「SDGs」聞いたことがある方も多いと思います。
簡単に言うと
「持続可能な社会を作る為にそれぞれが目標を建てて行動しましょう」
という意味です。
僕達も長野県のSDGs推進企業として登録が完了しました。
この流れを受けて、近い将来鉄骨の住宅の資産価値が下がる可能性あるのではないかと、個人的に危惧しています。

欧米では鉄骨から木造へシフトしている

ある大手商社の方から聞いた話です。
SDGsの発信元である欧米では、家を建てる際には精製するために大量のエネルギーを使う鉄から、CO2を吸収して育つ木材を使った住宅へ大きくシフトしているとの事です。
データ等はありませんが、SDGsの意義から考えれば当然の流れです。

SDGsがウッドショックの一因?

欧米の鉄骨から木造へのシフトは、日本におけるウッドショックの一因だという事もおっしゃっていました。
「家を建てる時には環境への負荷が少ない木造で建てよう」という意識に変化していることが、欧米での材木の需要が急激に大きくなっている一因という事です。欧米の国からすれば
「自国で木材の需要があるのに、なぜCO2を排出して日本に輸出しなければならないのか?」
当然の考え方です。

鉄骨住宅がリスクになるかも?

低炭素社会へと大きく舵を切った欧米は、後れを取っている日本にかなり厳しい目を向けています。
「なぜ自国に木材資源があるのに、Co2を多く排出する鉄や輸入木材に頼るのか?」
これも当然の考え方です。
この考え方からすると、他国からのプレッシャーにより、住宅に鉄を使う事へのペナルティが発生する可能性が考えられます。
また、鉄骨住宅の特徴として、熱を通しやすい為、一定以上の断熱性能を保てないというものがあります。
日本で耐震計算が義務付けられているように、ヨーロッパには住宅の省エネルギー計算が義務付けられている国が多くあります。こちらも日本は遅れているため、プレッシャーをかけられる可能性があるのです。
現状の鉄骨住宅の断熱性能ではヨーロッパでの最低基準をクリアできない物がほとんどで、これに対して炭素税などのペナルティをかけられる可能性もあるのです。
これらを合わせて、実質的に鉄骨の家を建てられなくなる可能性があると僕は考えています。

ウッドショックを乗り越えて持続可能な住宅産業へ

今はウッドショックにより国産材の価格が上がっています。でもこれは、外材に頼り切ってきた結果です。外材は日本の林業を壊滅的な状態にしました。
これだけの資源があるのに、「山から出す人手が足りない」「丸太を製材する人材が足りない」「集成材を作る技術が国内に足りない」等の理由で資材不足に陥っています。
今家を建てようとしている皆さまが一人でも多く、国産の木材を使った家を建てる事により、日本の林業が盛り返し、Co2の削減に貢献し、子供たちの未来が少しでも明るくなるように考えていただけたらうれしいです。

飯田下伊那地域の工務店すむところ研究室 一級建築士太田

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