室内物干しの臭い対策

仕事に家事に子育てに忙しい中での洗濯物干しは、室内干しが大変便利です。でも室内干しは洗濯物が臭うというご意見を多く頂くようになりました。
私も花粉症なので春は外に干すことができず、しかも室内干しのラクさをやめられないため、年中ほぼ室内干しです。室内干しは便利ですが、ちょっと失敗すると直ぐに臭いが発生します。その匂いは一度発生してしまうと、何度洗濯しても取れません。
仕事上お客様との対面での打合せが多いので、臭に対して敏感になり、日々臭い対策を考えながら洗濯をしてきました。その中で、色々な臭い対策を研究してきましたので、自分なりにわかってきた事をお伝えします。

洗濯物が臭う原因

●雑菌の繁殖:原因はこれしかありません。
室内干しは晴れた日に外に干すよりも乾くまでに時間がかかるため、外干しに比べて雑菌が繁殖しやすくなり、臭いやすくなります。

臭い対策の基本

臭い対策の基本は以下の3つしかありません。
●雑菌を繁殖させない。
●繁殖してしまった雑菌を殺菌する
●繁殖した雑菌が他の生地に移る事を防ぐ
臭いの元になる雑菌は生物なので、洗濯時などに生物が生きていけない環境を作る事が基本となります。

臭いやすい素材

個人の感覚ですが、どうやら綿などの天然素材が最も臭いやすいようです。また、マイクロファイバーなどの繊維の細かいものも臭いやすい印象です。化学繊維のシャツなどはほとんど臭いません。天然素材やマイクロファイバー等は雑菌が潜める微細な隙間が多い為、洗剤の殺菌成分が行きわたらないと考えられます。

実際にやってみた 臭い対策

下に行くほど現実的でない対策になります。上の方の対策を無理のない範囲でいくつか組み合わせると、かなり臭いの発生は抑えられると思います。

「洗濯槽洗浄」

最近の洗濯機には「洗濯槽洗浄モード」が搭載されています。専用の洗剤を使って洗浄すると、洗濯槽の中に繁殖してしまった雑菌を退治する事ができます。洗濯機の説明書を見ると、数カ月に一度必ず洗濯槽洗浄が必要、と書かれていますので、洗濯機のメンテナンスという意味でも必ず行ってください。最低半日ほどの時間がかかりますが、休日の朝に回しておけば夕方には完了しています。
場合によってはこれだけで臭わなくなることもありました。

「最も臭いやすいタオルを徹底して殺菌する」

洗濯物全体の臭いの原因の多くがタオルにあると思っています。キッチンや洗面の手拭き用のタオルは手を洗う度に濡れる→乾くを繰り返し、常時水分が供給される状態にある為、雑菌にとっては超快適です。タオルで増殖した雑菌が、洗濯を通して他の物に感染していく、という流れがあるのではないかと思います。
なので、普段は他の物を一緒に洗濯していても、週末だけでもタオルを別にして粉末タイプの漂白剤やお湯を使って洗濯すると臭いにくくなります。

「定期的に洗剤を替える」

科学的根拠はありません。仮説として洗剤の成分によって効果がない菌がいるのではないかと考えています。定期的(毎月など)に洗剤を変更する事で、洗剤Aでは殺菌できなかったものをBでは殺菌でき、Bでも殺菌できないものが繁殖してしまうので、Cに変えるという事を繰り返す事で、臭いにくくなっている気がします。

「酸素系漂白剤を使って漬け置き+もみだし洗い」

衣類に使われる漂白剤はほとんどが「酸素系漂白剤」です。一番有名なのは「ハ〇ター」。酸素系漂白剤の脱色作用は弱く、しみついた汚れだけを漂白します。同時に酸化作用が強いので、雑菌を退治する事が可能です。
ネット情報によると液体よりも粉末タイプの方が効果は高いようですが、粉末タイプはデリケートな生地に使えないようです。
バケツ等で酸素系漂白剤を溶かした液を作り、洗濯物を付け置きしてから洗濯機で洗濯します。その際、漬け置くだけでなく、もみだし洗いすると、漂白剤が繊維の奥まで行き渡り、効果が高くなると思います。(個人の感想)※手が荒れないように手袋をしてください。
長時間つければより効果が高そうですが、そうでもなかったです。勝手な推測ですが、酸化作用に強い菌がいる為、どれだけ長時間漬け置いても、そもそも効果がないという気がします。

「浴槽の残り湯を使わない」

浴槽の残り湯を使うと汚れ落ちが良い、という話があります。これを信じて実行している方も多いかと思います。その真偽はわかりませんが、雑菌が繁殖しやすくなることは簡単に想像できます。お湯の中に既に雑菌が繁殖している状態で、30~40℃の雑菌にとって最も快適なお湯で洗濯するので、雑菌をわざわざ増やしているようなものです。

「お湯で洗濯する」

最近購入したドラム式洗濯機には、60℃高温除菌モードが搭載されています。一度に洗濯できる容量が4kgと、かなり制約がありますが、使ってみると一発で臭わなくなりました。ただし、こちらもデリケートな生地は洗濯できません。
洗濯機に60℃モードが無くてもホースやバケツで60℃のお湯にすることで同様の効果が出ると思われますが、洗濯機まわりにホースを繋げられる蛇口が無い事がほとんどなので、難易度は高そうです。

「熱湯消毒」

熱湯消毒は抜群に効果があります。臭ってしまったタオルなどを100°近いお湯に漬けて10分程置き、洗濯すると全く臭わなくなります。
ただし、生地によっては高い温度で縮んでしまうものもありますので、注意が必要です。Tシャツで試してみたら、しわだらけになり、アイロンをかけても戻らなくなりました。。。
タオルは綿が使われることが多いので臭いやすく、通常のパイル地の物はしわになる事はほとんどないのでやってみる価値はあると思います。
実際に試す場合、熱湯を入れる容器に注意してください。樹脂製の物は熱湯で変形してしまう事もあります。
大きなステンレスのボールや鍋等がお勧めです。

「納豆が付いた服や布巾を消毒する」

洗濯物の臭いの原因にはいろんな雑菌がいると思います。その中で、まれに納豆のような臭いがする事があります。納豆菌は雑菌の中でも相当強い菌と聞いています。ほとんど栄養価の無い「ワラ」で生きている菌なので、綿の繊維の中で生き続ける事は容易だと思います。
朝納豆を食べた時に子供さんの服などに納豆が付いたらそれだけ別に洗濯する、など、大変手間はかかりますが、対策の一つになりうると思います。

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