新築VSリノベーション

新しく家を建てるか、今住んでいるまたは中古の家をリノベーションするか、どちらがいいですか?という質問を多く受けるようになってきました。
コロナウイルスが仕事やその収入に影響し、将来の不安が高まった為と思います。
いろんな方の相談を受けるうちに、答えはその方の「状況」によって変わり、その「状況」というのが多くのパターンがあるために個別に分析して選択しないと大きな後悔につながる可能性がある事がわかってきました。
しかもその後悔は子供さんがする事になります。。。

昭和55年築 31坪 2階建をリノベーション

条件
30代夫婦+子供2人(未就学)
土地付き(80坪)中古住宅を購入
昭和55年建築 延べ床面積31坪
購入費用:総額800万円(土地・建物)

リノベの概要

工事内容:骨組みだけ残して解体。基礎・外壁・サッシ・屋根・水回り・間取り等すべてリノベーション

リノベ前外観(CG)
リノベ後外観
リノベ前1階平面図
リノベ後1階平面図
リノベ前2階平面図
リノベ後2階平面図

同じ間取りで新築を建てた場合との比較

フルリノベした場合とリノベ後の同じ間取りで新築を建てた場合の費用や性能の比較です。

  リノベ 同じ間取りで新築
不動産購入費 800万円 1000万円※1
工事費 2050万円 2300万円
合計 2850万円 3300万円
差額   +450万円
月々の支払 約77000円※2 約88000円※2
     
断熱性能 足元は冷たい 家全体暖かい
耐震性 不安 安心

※1.地主さんが建物を解体更地にして土地のみ売却する場合、解体費用約200万円が必要になるため、土地代に解体費用が上乗せされる場合が多い。
※2.35年フルローン、金利0.7%(10年固定の場合の当初10年)
※3.主観的な予測値です。

新築との差額450万円をどう見るか

450万円を余分に稼ごうと思ったら相当大変な事です。月々に換算すると11,000円を35年間貯金すると同じ事です。
ただ、リノベーションの場合は40年前の骨組みを残したままの工事になるので、耐震性、断熱性、耐久性が新築並とは行きません。もちろん間取りも自由になるものではありません。
450万円の費用差とリノベのデメリットを比較してどちらがいいか、という選択になります。

リノベの工事費を抑えると

リノベーションする部位を減らして(例えば屋根はそのまま、2階はそのままなど)リノベの工事費を1500万円くらいまで落とすと、月々の支払いが約62,000円前後になります。工事費1500万円以内でリノベ可能かどうかというのが一つの基準になるかもしれません。

  リノベ 同じ間取りで新築
不動産購入費 800万円 1000万円※1
工事費 1500万円 2300万円
合計 2300万円 3300万円
差額   +1000万円
月々の支払 約62000円※2 約88000円※2
断熱性能 足元は冷たい 家全体暖かい
耐震性 不安 安心

建物の状態がいいとリノベの方がお得

リノベの工事の内訳は
・基礎工事・外壁+内壁工事・間仕切り壁工事・天井工事・屋根工事
5つにざっくり分けられます。
この中には状態によっては手を付けなくてもいい部分があります。
それは
「基礎工事と屋根工事」です。
この2点に手を付けないで済む場合、工事費用を安く抑える事ができるため、リノベーションをおすすめします。
ただ、屋根は40年超えると雨漏りの危険性が高まり、基礎は耐震に非常に重要な部分です。修繕すべきかどうか、設計士に相談してください。

将来の資産価値で考える

築40年の家をリノベした場合、それから30年経過後は築70年の家になってしまいます。
築70年の家は資産価値ゼロでしょう。

対して現代の技術で建てた家は耐久性が非常に高く長持ちします。内装のクロスや外壁をきれいにすれば30年後の資産価値は数百万円残る可能性があります。
仮に300万円残っていれば、土地と併せて1000万円以上の資産を子供さんに残すことが可能です。

  リノベ 同じ間取りで新築
35年後の資産価値 0円 – 解体費用200万円 300万円
土地代 800万円 800万円
子供さんに残す資産価値 600万円 1100万円

平屋だと更に価値アップ?

コンパクトな平屋は賃貸住宅として人気が高く、売却もしやすいでしょう。
売却しなくても賃貸として毎月数万円の収入を子供さんに残す事も可能になります。総額としてはリノベの方が安いですが、リノベした家を解体する時点で子供さん世代だけ残っている場合が多いです。その時に解体費用を捻出できるかどうか、想像してみてください。

  フルリノベ コンパクトな平屋を新築
不動産購入費 800万円 1000万円※1
工事費 2050万円 2200万円
合計 2850万円 3200万円
差額   +350万円
月々の支払 約77000円※2 約86000円※2
35年後の資産価値 0円 – 解体費用 500万円
土地代 800万円 800万円
子供さんに残す資産価値 600万円 1300万円

ご実家をリノベした場合とお手持ちの土地にコンパクトな平屋を建てた場合

30代の子供さん夫婦が実家をリフォームして同居するか、隣の空き地にコンパクトな平屋を建てるか悩んでいるというパターンです。

  実家をリノベ コンパクトな平屋を新築
工事費 2050万円 2200万円
差額   +150万円
月々の支払 約55000円※2 約59000円※2
35年後の資産価値 0円 500万円
土地代 800万円 800万円
子供さんに残す資産価値 800万円 1300万円

ご実家をリノベした場合と解体してコンパクトな平屋を建てた場合

親御さん世帯が子供さん独立後に検討されることが多いです。この場合イニシャルコストとして解体費用が発生する為総工費は高くなります。
ただ、将来的にリノベした古い家よりもコンパクトな平屋の方が資産価値は高くなり、トータルではお得です。家もコンパクトなので修繕費も安く済みますし、子供さんが管理していくのも楽です。

  実家をフルリノベ コンパクトな平屋を新築
解体費   200万円
工事費 2050万円 2400万円
差額   +350万円
月々の支払 約55000円※2 約65000円※2
35年後の資産価値 0円 500万円
土地代 800万円 800万円
子供さんに残す資産価値 800万円 1300万円

結論

まずは、リノベする価値がある建物かどうかが大きな分かれ道になります。
基礎や屋根の状態がいい場合はリノベも選択肢となり、そうでない場合は将来の子供さんの事を考えるとコンパクトな平屋を建てるのが最もお得な方法だと思われます。

HOME
家づくりの思い
施工事例
間取図鑑
LINE公式
ご予約・お問合せ