新築で薪ストーブを入れる時に考える事

寒い冬の夜、薪ストーブ火の揺らめきを見ながらロッキングチェアに揺られて酒を飲む、憧れますね。でも薪ストーブはエアコンと違って「リモコンでピッ」という訳にはいきません(最近はリモコンで温度調整できる薪ストーブもありますが)
薪ストーブは火のない状態から着火して、30分くらいかけて巡行運転まで持って行くという少しめんどくさい暖房です。朝の忙しい時間にはやっていられません。薪ストーブ好きのお父さんは1時間早起きして、家族が起きてくる時間までに部屋を暖めておく。一見ただの苦労と思うこの作業がたまらなく心地よいものです。
だから、高くてもめんどくさくても薪ストーブを採用される方がいるのです。

薪の確保ができなければ薪ストーブは採用不可

新築で薪ストーブを検討するときに、まず最初に考えなければいけない事、それま「薪を確保できるか?」という事です。これをクリアできなければ、絶対に採用してはいけません。薪の確保の方法はいくつかあります。

1.最も簡単な薪の入手方法「購入」

最も簡単な入手方法、それはお金を出して買う事です。1シーズン分全部購入すると8万円~17万円(1.5~3トン)かかります。高額なようですが、熱量で計算すると灯油で暖房する場合と何倍もかわるわけではありません。
OTECでも昨年まで自社で製造販売していましたが、薪製造販売専門の会社「合同会社薪(たきぎ)」を立ち上げて製造販売しています。

薪の販売は「合同会社薪」へ移動しました

2.ちょうどいい長さに切った丸太(玉切り丸太)を買って自分で割る

薪の製造は 1.丸太を集める事 2.チェーンソーを使って玉切ること 3.薪割機や斧で薪を割る 4.棚に詰めて乾燥させる この4工程です。
その中で3.4は意外と楽しくて健康にもいいので続くのですが、1.2でかなりの方が挫折します。挫折したまま薪ストーブが飾りになっているおうちもあるくらいです。
玉切り丸太は、割って乾燥させるだけ。いいとこ取りが可能ですし、金額的にもお値打ちです。

3.丸太だけ仕入れて製造

丸太は意外と安く入手できます。タダでもらえる事もあります。
でも薪として焚けるようになるまでにたくさんのハードルがあります。

1.自宅まで丸太を運ぶ手段
軽トラを持っていれば短く切って運ぶことは可能ですが、その為に軽トラを買う訳にもいかないでしょう。

2.そもそも丸太が手に入らない
少しでも安く抑えようと、タダで手に入る丸太を探しているうちにシーズンに間に合わなかった。。よく聞く話です。

3.チェーンソーを購入しなければいけない
チェーンソーは安くても数万円、こだわり始めると20万前後かかります。

4.チェーンソーの刃の目立て
これがかなりの曲者です。チェーンソーは目立てをしないと直ぐに切れなくなります。砂や土が付着した丸太を切断すると一度で切れなくなります。
目立ては本職の方でも何年もかけて覚える技術です。

5.チェーンソーの騒音
チェーンソーは電動とエンジン式がありますが、電動は非常に非力です。
だいたい最初に電動を買っても、後にエンジン式に買い換えます。
エンジン式はかなりの騒音が出ます。住宅の密集地では高確率でクレームが来るでしょう。

6.燃料の管理
チェーンソーの 燃料は「混合ガソリン」です。「混合ガソリンて何?」と思った方はあきらめた方がいいかもしれません。
混合ガソリンは作ってから1年も持ちません。短期間で酸化してしまうのです。

7.時間がない
1~6までは全てに作業が伴います。一般の方が全てこなすには、丸半月くらいはかかるでしょう。

8.乾燥しない
広葉樹は1年から2年の乾燥期間を要します。

土日だけの休みでは製造しているうちにシーズンを迎えてしまいます。

4.玉切り丸太を購入する

「玉切り丸太」あまり聴き慣れないかもしれません。具体的どんのものかと言うと、斧で割るだけの状態の丸太の事です。つまり、チェーンソーが必要なく、近所迷惑にもならない。そして体力づくりにはなる。一石二鳥のものです。
価格的にも完成品の薪に比べて半額以下で買えることもあります。
デメリットもあります。

1.乾燥させなければならない → 乾燥するために場所をとる

2.春先には休日のかなりの時間を薪づくりに費やす必要がある

などです。

でも、実際に斧で割ってみると想像以上に心地よく、日ごろなかなか発散できないストレスを解消できます。

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