建物の解体はアスベスト含有の調査が義務

平成18年以前に建てられた建物を解体する際は、その建物にアスベストが含まれていないか、調査する義務があります。調査の結果含まれていた場合には、その種類により決まっている撤去方法に従って撤去しなければなりません。
この法律は令和3年4月から施行されていますが、令和4年4月より、その調査の結果の届け出が義務化されます。

アスベスト調査の費用は?

調査の費用は1検体辺り数万円前後。
1軒の家につき、数検体の検査が必要になる為、十数万円から二十数万円の調査費用が必要です。

アスベストが検出された場合の費用は?

実は平成18年以前に建てられた家は、かなりの割合でどこかにアスベストが使用されています。アスベストは飛散のしやすさによっていくつかに分類されていますが、住宅に使用されているものは飛散しにくいものが多く、住んでいるだけでは健康被害が即起こるという感じではありません。(中には飛散しやすい物を使われている場合もあります)
ただ、解体時には飛散する可能性が高くなる為、「それなりの措置」が必要になります。
「それなりの措置」の内容は部位によって異なり、金額も異なります。
アスベストが検出されやすい部位は、外部(外壁、軒天井、屋根、基礎のモルタル)などです。中でも外壁の塗装で検出された場合は、一度塗装だけ取り除いたうえで解体を行う必要があり、その費用が高額になる事があります。
金額は一概には言えませんが、
検出部位の面積が小さい場合は数十万円
大きい場合は百数十万円~
となります。

見積の中にアスベスト撤去費用と調査費用が含まれているか?

住宅屋さんは見積の金額を小さく見せたいといつも考えています。その為、通常の解体費用のみを表示して、見積書の下の方に小さく「アスベストの調査費用及び撤去費用は別途見積」と書かれている事が多々あります。
請負契約後に調査をして、別途費用が200万円増額です。なんてことも結構多いようです。
その為、見積の中にアスベストの費用が含まれているか、必ず確認していただくと、想定外の事態を防ぐことにつながります。

建替え時解体工事の裏事情

最近、複数のお客様から、弊社で見積もった解体費用よりも極端に安い見積が他社ハウスメーカーから出てきた、というお話を聞きました。
その額を解体屋さんに相談すると、「ありえない金額。。。」と絶句してしまう事も。

そこで、複数の解体関係者に聞き取りを行い、家の建て替え時の解体工事の裏事情を調べてみたところ、こんな話が出てきました。

「建物の価格の中に解体費を混ぜ込んで解体費を安く見せる」という事が多く住宅会社で行われているようです。これは、「うちはたくさん工事してるから安くできるんですよ」という営業文句を言いたいがための裏工作の場合があります。
実際に数の原理で安くなることはありますが、解体に関しては100万円も差がつくことは考えにくいです。

結果として「安ければいいじゃん」と思われますが、それによって他の部分の判断を惑わされる可能性があるのもまた、事実です。

まとめ

住宅産業は1契約当たりの売上額が高額です。その為、あの手この手で契約をとる工作をしてきます。「いい家を建てる」という本質の舞台外で行われる工作にハマらないように、できるだけ多くの知識を持って家づくりをしてもらいたいと思います。

飯田下伊那地域の工務店すむところ研究室 一級建築士太田

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