グラスウールは「×」?

↑袋入りのグラスウールではなく、後から気密シートを張る工法(北海道仕様)を標準にしています。

家の断熱材にはいろんな種類があります。
・繊維系断熱材(グラスウール・ロックウールなど)
・発泡系ボード断熱材(ポリスチレンフォームなど)
・現場発泡断熱材(EPS・現場発泡ウレタンフォームなど)
それぞれメリット・デメリットがあります。中でもよく言われるのがグラスウールは「下がって隙間ができるからダメ」「濡れると断熱性能が落ちるからダメ」というものです。グラスウールは歴史の長い断熱材で、20年前は非常にいい加減な施工がされていたため、その印象が未だに残っています。
ただ、今でもいい加減な施工をしている会社がある為に注意が必要なのは間違いありません。
でも、実はグラスウールは金額の割りに高性能で優れた断熱材です。
その実力を見ていきましょう。

1.家の暖かさは断熱の性能で決まる

断熱の性能は「UA値」で表されます。→小さい方が優秀!
つまり、UA値0.32と0.48では1.5倍性能が違うという事になります。
簡単に言うと暖房に必要な電気料金が1万円か1万5千円かの違いです。
例えば1.5倍性能が違ったとすると、35年換算で数十万円差が出る上に、前者の方が快適に生活ができるという事です。

2.グラスウール VS 発泡系断熱材

断熱材の性能を比較する数値として、熱抵抗値というものが出てきます。→素材の断熱性能(大きいほど優秀!)

グラスウール厚さ105     → 2.9 勝利!!
硬質ウレタンフォーム厚さ60   → 2.5

単純比較すると、グラスウールの方が圧倒的に優秀です。
ウレタンフォームは厚さを増せば数値は大きくなりますが、比例して高額になります。その為よく使われるのが厚さ6センチです。
でもグラスウールは「下がる」「濡れると性能が落ちる」という欠点があります。その欠点をカバーするのがダブル断熱です。

3.ダブル断熱でグラスウールの欠点をカバー

ダブル断熱を採用することで、万が一濡れても下がっても、その外側にも断熱材があるので、それでカバーされます。むしろ、それ以上の大きなメリットがあります。
先ほどの熱抵抗値を計算すると
2.9(グラスウール)+1.25(EPS)=4.15
ウレタンは2.5
その差なんと1.5倍以上

サーモグラフィーで撮影してみると
シングルの断熱の場合柱がくっきり見える。
その温度差は2.5℃
熱橋となる柱から常に熱が逃げ続ける。
ダブル断熱でもうっすら柱が見えるけど。。
その温度差0.7℃
ほとんど熱が逃げてない。

熱橋とは

熱橋とは「熱の橋」つまり、熱が逃げやすい部分の事です。柱と柱の間に断熱材を入れただけだと、柱の部分は無断熱になり、そこから熱が逃げます。これを熱橋(ねっきょう)と言います。数値で表すと
柱の熱抵抗値 :1.1
ウレタンの熱抵抗値:2.5
2.5倍違います。
熱橋は熱が逃げるだけでなく、きっちり施工しないと柱部分で大変危険な「壁内結露」が起きてしまいます。

4.断熱は壁だけじゃない

断熱は天井も重要です。
壁の断熱の話ばかりして、天井断熱の事をあまり言わない会社も存在します。
実は天井断熱の方が技術的に難しいことが多くあります。
OTECすむけんはセルロースファイバーという断熱材を天井裏に隙間なく敷き詰めています。すむけんの天井断熱仕様は別の記事で紹介します。

壁:ウレタン厚60 天井:ウレタン厚75        UA値0.44
        VS
壁:ダブル断熱  天井:セルロースファイバー厚200   UA値0.34
 
圧倒的勝利!! 

0.5/0.34=1.47
つまり前者の方が約1.5倍熱が逃げる。。。
壁も天井も1.5倍の熱が逃げれば、年間の冷暖房費用が1.5倍になります。

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